オーディオ 2022年01月03日 02:57   編集
今回は久しぶりにアナログネタ。PA用のスピーカーにFAPSのスタンドを導入して音質アップした経緯を紹介する。

現在オーディオに使っているスピーカーはエレクトロボイスのSX300Eというもの。純正のスタンドに乗せているが、なにせPA用なので、狭い部屋ではちょっと高すぎるし、見た目の圧迫感もあるのでなんとかならないかと思っていた。以前BOSE363のセッティングに使ったFAPSのサイドプレス方式のスタンドが良かったので(33 BOSE363のスタンド更新参照)、SX300E購入時に探してみたこともあるのだが、FAPSのスタンドはどちらかというと小型のスピーカー用のものがメインなので、高さ587mm×幅430mm×奥行き313mmもあるSX300Eに使えそうなものは見つからなかった。
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PCオーディオ オーディオ 2018年07月13日 19:34   編集

前回パワーアンプを更新してからあまりたっていないが、またパワーアンプを更新してしまった。
電源関係、スピーカーケーブルを購入したプロケーブルの製品がよかったので、このサイトで絶賛されているパワーアンプの音を聴いてみたくなったのだ。とはいっても高いと手が出ないが、パワーアンプとしては格安の2万5800円。これで100万円を超えるアンプより断然音がいいなどと聞くと、それは試してみたくなるではないか。

とはいうものの、使用中のnmodeのX-PW1に特に不満があったわけではなく、むしろかなり気に入っているアンプだ。非常に立ち上がりの速い音で、長年「ダラン」と締まりのなかったBOSE363のバスドラムの音が、「タン」といい感じに引き締まった。2.9Kgしかない小柄な筐体で、出力も20Wしかないアンプとは思えないほどの力強い音を出していた。上位機種に比べると解像度が今ひとつという評価もあるが、確かに価格が3倍も4倍も違うのに劣っている部分がないというのはあり得ないと思う。
そこで件のプロケーブルお薦めのパワーアンプthomann S-75mk2だが、コストパフォーマンスがいいと思っていたX-PW1よりさらに安く、3分の1以下の値段だ。海外のプロ用製品ということで、電圧変更のため昇圧トランスが必要だったり、RCA入力がなくバランス入力のみなので、XLR変換ケーブルが必要だったり、スピーカーケーブルをつなぐにも専用の器具が必要だったりと勝手が違う部分があるが、すべてプロケーブルのWEBショップでオプションとして追加購入できる。オプションをすべて入れても4万ちょいぐらいだ。
筐体はラックマウント用の耳(?)と取っ手がついていて、いかにもプロ用というルックスだ。高さわずか44ミリと薄っぺらい見かけの割にはかなり重い。中身も詰まっているのかもしれないが、筐体の鉄板もかなり厚そうな作りで、ぶつけても簡単に壊れそうにない。オプションで購入したRCA-XLR変換ケーブルをアンプ背面のコネクタに差し込むと「カチッ」という感じではまる。チャンネルの表記もLeft、RightではなくすべてCH1、CH2といかにもプロ用という感じだ。スピーカーケーブルの端子もバナナプラグからオプションで購入したスピコン端子に付け替える。コネクタに差し込むとこれもカチッという感じで固定される。
同軸ケーブルのBNCもそうだが、プロ用の規格は引っ張っても簡単に抜けないようにしっかりと固定される仕組みになっているものが多いようだ。信頼性のためだろうが、取り付け、取り外しがワンタッチでできるようになっているので、家で使う場合も使いやすい。100→115Vの昇圧トランスをタップに接続して、これもオプションで購入したシールド電源ケーブルを差し込む。

音を出してみると、明らかに解像度が上がった。高域のシンバル系の音がよりきめ細かくなり、
バスドラムの音はX-PW1の「タン」から「ダン」と変わった。しまった音であることは変わりないが、より低音が響くようになり、ドラムの音がよりリアルになった。低音が出ないとか、ドイツ製なので、ドイツ人の好みに合わせて低音は抑え気味などいう評価も目にしたが、ウチでは十分に低音は出ていると思う。

あまり熱くならないということだったが、さすがに1bitデジタルアンプのX-PW1ほど全く熱くならないということはない。

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PCオーディオ オーディオ 2018年06月18日 12:04   編集

これまでほとんど行っていなかったオーディオの電源対策を行ってみた。
交流電源に混じっているノイズや電圧変動が音質に影響するので、良質の電源を確保するのが音質改善に不可欠とよく言われているが、ウチはほとんど対策らしいことはしていなかった。
どうせやるならノイズが混入しにくい単相200V電源の導入を考えたが、ウチはマンションなので、ブレイカーからオーディオルームまで200V電源を引こうとすると、廊下に電線を這わせてドアに穴も開ける必要がある。嫁から一発で却下された。
オーディオルームには最初からエアコン用200V電源がきているので、これを使うことも考えてみたが、エアコンとの共有は出来ない。夏場エアコンなしで乗り切る自信がないのでこれもあきらめた。結局従来の100V電源を使うしかないが、せめてアースを引くことにした。アースもブレーカーから引くと廊下にアース線を這わせなければならないので、オーディオルームにあるエアコンのコンセントから引くことにした。
エアコンのアースの抵抗値を測定してあまり良くなかったら庭にアース棒を打ち込んで取ることも検討したが、埋め立て地ではなかなかいいアースがとれないらしい。また抵抗値を測定するためにはやはりアース棒を一時的に打つ必要があり、けっこう費用がかかるらしいので、素直にエアコンのコンセントから取ることにした。
壁のコンセントはアース付きの3ピンタイプのものに交換した。工事は当然ブレーカーを落としてやるのかと思っていたら、「そのままでいいですよ」とのことだったので、エアコンも壁コンセントも電気が通ったままの作業だった。プロだから出来るのか?
作業は2時間くらい、料金はアース1メートルあたり3000円ということで、6メートルで1万8000円。

壁コンセントのアース工事と合わせてアイソレーション電源トランスの導入も検討していたのだが、メーカーに相談したところ、電源タップの導入だけでも十分な効果があるというアドバイスをもらったので、まずはオーディオ用電源タップを購入した。タップは6個口で、音質に影響しそうなパワーアンプ、コントロールPC、オーディオPC、DACへのバスパワー供給用DCアダプタ、HUBの電源をつないだ。
その効果だが、音の解像度が明らかに上がった。薄くかかっていたもやが消えてより細部が表現されるようになった。
JPLAYとは別のサポートPCからの音も改善されたので、電源対策の効果が大きいと思われる。

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LPデジタル化計画 オーディオ 2017年01月27日 16:35   編集

363の音が激変する?

パワーアンプをnmodeX-PW1に変えてBOSE363もまだまだ聴けるという認識を新たにしたが、スピーカースタンドを変えることで、さらに劇的な音質の改善がはかれるという記事を見つけた。
http://www.family-arts.com/sidep_report/bose363setting/ibaraki-t-bose363_report.htm

サイドプレス方式のスピーカースタンドを使う方法だが、紹介されていた記事はかなり変則的なセッティングをするようだ。BOSE363は元々フルレンジユニット単体だった121の高域と低域をカバーするためにツイーターとウーハーを搭載した242を合体させたスピーカーシステムだが、2つのエンクロージャーを面で合体させていることがよろしくなく、お互いに音をスポイルしているという。また純正のスピーカースタンドも余計な付帯音の原因になり、定位もなくしまりのない低音になってしまっているということだった。
いわれてみればそのような傾向はあると思う。363は高域の女性ボーカルをつややかにならしてくれるのが気に入って手に入れたスピーカーだが、当初から低域はなんか締まりがなくボワンと鳴っているという印象が確かにあった。
パワーアンプ交換によってかなり改善されたとは思うが、それほど効果があるのなら試してみたいと思った。

天地逆 前後逆

紹介されていたセッティングは、121と242を分割し、121のみサイドプレススタンドにセッティングした上、242は純正スタンドも外し、天地逆さまにしたスタンドの上に242を置くという、変則的かつ大胆なものだ。
363はバーズアイメイプル調に仕上げられたエンクロージャーが美しく、純正のスタンドもデザインが統一された瀟洒なルックスも気に入っていた部分のひとつだったので、この大胆なセッティングは少々抵抗もあったが、スピーカーは音が一番と思い、メーカーのFAPSに問い合わせのメールを送った。
すると、すぐに丁寧な返信が届いた。

セッティングの説明によると、サイドプレススタンドを使用するのは121部分のみで、242はスタンドには一切接触しない状態で設置する。
うまい具合にスタンドの下部分に242+純正スタンドがすっぽり収まるスペースがあるので、サイドプレススタンドに触れない状態で設置すると、分割後も一体になっているように見えるが、完全に121と242は別々に設置されることになる。
サイドプレススタンドの通常の使い方だと、スピーカーを設置するのはスタンドの上部で、下4分の3ぐらいは何もないスカスカの状態になるので、スピーカーが空中に浮かんでいるような印象を受けるらしい。
この空間に242がすっぽり収まる。サイドプレススタンドは363に合わせたサイズではないはずだが、少しでも幅奥行き、高さが大きかったら収まりきれないスペースだ。
サイドプレススタンドは後方2本、前方1本の支柱でスピーカー支持部分を支える構造になっていて、その3本の支柱の中に242を納めることになるので、通常のセッティングでは242のど真ん中に前方の支柱が通ることになってしまう。
音質的には問題ないのだろうが、見た目がやはり変なので、363のセッティングではスタンドを前後逆に置くように指示されている。
363のスタンドは上下逆に、サイドプレススタンドは前後逆ということになる。このような変則的なセッティングをする例は、FAPSでも他に例がないようだ。
ウチでセッティングするのも問題なさそうなので、購入することにする。

問い合わせのメールで、昔から使っている手製のベース(コンクリートブロックの空洞部分にセメントを流し込み、上下をベニア板でサンドイッチにしたもの)を併用しても問題ないかも問い合わせたが、使用しない方が音の輪郭が明確になるとのことだったので外すことにする。

スピーカーケーブル交換

121と242は元々完全に合体しているが、両方に信号を流すためにごく短いスピーカーケーブルで接続されている。今回のセッティングではすこし距離が開くので、この短いスピーカーケーブルでは届ず、ケーブルを変える必要がある。アンプとスピーカーをつなぐケーブルも、これまでごく普通のケーブルを使っていたが、これを機にメインのケーブルごとちょっといいケーブルに変えることにする。Zonotone6NSPというケーブルにする。

363の場合、ちょっと特殊なセッティングをするということもあってか、スタンドを注文するとメールで、セッティング上の細かな注意点をまとめた図解入りの説明を送ってくれた。やはりスピーカーの周りのスペースをきちんと取ることが重要ということだが、スタンドが届く前にこのスペースを確保するだけでも音の定位がかなり改善した。

重要なのは左右のスピーカーの間にものを置かないということだ。AVにも使用するので、間にテレビを置く必要があるが、テレビをスピーカーより前に出してはいけないということになる。これはなんとかクリアできるが、スピーカーの左右、後方にも物を置いてはいけないというのが、狭い部屋に置いている関係で難しいが整理するとその分定位が良くなった。

サイドプレススタンドを使ったセッティングが終わると、中低域がさらに引き締まった音になった。中低域をぼやけさせていた余計な付帯音がなくなった感じだ。音の変化の傾向としてはパワーアンプをX-PW1に更新したときの変化と似ている。当初から不満だったBOSE363の中低域の締まりのなさはこれで完全に解消された。購入から20年目にしてようやく本来の音を出せるようになったと考えると、感慨深いものがある。

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LPデジタル化計画 オーディオ 2015年10月26日 20:00   編集
長年使っていたパイオニアのパワーアンプM-90がとうとう壊れた。さすがに修理は無理ということで、引退してもらうことにした。30年間お疲れ様。

パワーアンプ更新にあたって、クリアしておかないといけないのは入力ソース切替の問題。
これまでパワーアンプを通して再生していたのは
  1. AVアンプからのメインスピーカー用ライン出力
  2. Dr.DACからの出力
  3. CDプレイヤーからのダイレクト出力
の3ライン。AVアンプからの出力以外は、パワーアンプでボリュームコントロールを行っていた。オーディオはAVアンプを通したくないが、映画見る場合はAVアンプから再生したいので、やはりライン切り替えは必要になると思う。
M-90は入力切り替えのセレクタがあったので、それを使っていたが、こうしたセレクタ付きのパワーアンプはあまりないと思う。これまでと同じ使い方をするには、パワーアンプと別にラインセレクタが必要になる。あまり安物買うと音質が劣化しそうだが、あまり高いのを買う余裕もないので、LUXMANAS-4IIIというラインセレクタ(\8,568)を購入。

肝心のパワーアンプは、NmodeX-PW1という1bitデジタルアンプを購入した。
先日壊れたリビングのオーディオの後継として買ったネットワークレシーバー ONKYO CR-N765SE とスピーカー DALI ZENSOR1の吉田苑チューン版が結構好みの音だったので、X-PW1-SEという吉田苑のリファインが入ったものにした。吉田苑で試聴の上購入を決定。2か月先まで(10月まで)入庫がないということだったが、入庫するまで試聴用のX-PW1を貸してくれるということで、ありがたく借りて帰る。

X-PW1はかなり小さくて軽い。幅高さ奥行きともM-90の半分ぐらいしかないし、重さも7分の1以下の2.9Kgしかない。出力も22Wと、10分の1ぐらいしかないが、聴いてみると、パワー不足はまるで感じない。むしろ音的には力強い印象。メインスピーカーのBOSE363はもともと中低域がボワッとした印象だったが、かなり締まって聴こえるようになった。もともと気に入っていた高域の女性ボーカルなどは変わらない。意外と363とX-PW1相性がいいのかもしれない。
363ももう20年、そろそろ引退かなと思っていたが、この分だとまだまだ頑張ってもらえそうだ。
1bitデジタルアンプは効率がいいのが特徴ということだが、確かにガンガン鳴らしてもほとんど熱が出ない。

Nmodeというのは、あまり聞かないブランドだが、福岡にあるリリックというメーカーが作っているブランドだ。昔シャープで1bitデジタルアンプを担当していた技術者が作った、割と新しい会社らしい。
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