LPデジタル化計画 2012年01月07日 18:33   編集
XPではメインの音楽プレイヤーとしてWinampを使っていた。音質を劣化させるカーネルを回避するASIOプラグインを使っていたが、Windows7ではOSに標準でカーネルを回避する仕組みが用意されているらしい。
WASAPI(Windows Audio Session APIの略)というものだが、どのアプリケーションでも使えるわけではないようだ。Windows標準のメディアプレイヤーではなぜか使えないようだ。
WASAPIは共有モードと、より高音質が期待できる排他モードというのがある。この排他モードが使えるフリーの音楽プレイヤーはfoobar2000、uLilith、MediaMonkeyなどがある。
とりあえず、uLilithとMediaMonkeyを試してみる。

uLilith


uLilith
インストールは簡単だが、7zというマイナーな圧縮ファイルで配布されているので、解凍するには専用のアーカイブソフトが必要。7-Zip File Managerというフリーソフトを利用した。
解凍したら、インストーラではなくアプリケーションそのものだったので、適当なフォルダにコピーして実行する。
WASAPIの設定は「設定ウインドウ」-「サウンド関連」-「サウンド出力」タブで、「出力デバイス」-「出力プラグイン」で「WASAPI」を選ぶ。
「開く」ボタンで曲を選ぶと再生される。確かに音質は良い。プレイヤーとしての機能は必要最低限という感じ。
Winampでは、最近のお気に入りやジャズやソウルなど何種類かプレイリストを作って、その日の気分に合わせてリストを切り替えるといった使い方をしていたが、uLilithでも、開くボタンから曲ではなくプレイリストを選ぶことによって、プレイリスト再生ができる。
プレイリストはwinampなどで作ったm3uファイルを読み込むことができる。プレイリストウインドウを表示してドラッグ&ドロップで読み込むこともできる。
また、プレイヤーの外観をカスタマイズできるフェイスと呼ばれる機能もあるので、再生中の曲のアルバムジャケットなどを表示することもできる。
リプレイゲインは、音質の面からはできれば使わない方が良いのだろうが、音量の差が激しい曲があり、深夜の再生時など使わざるを得ない場合がある。uLilithは再生時にリプレイゲインを利用することはできるが、設定はできないようだ。
ライブラリに追加した曲をリプレイゲインを適用して再生したい場合は、あらかじめリプレイゲイン設定ができる別のソフトで設定しておかなければならない。
リプレイ、シャッフル再生は対応。曲のファイルフォーマット変換もできるようだが、プレイリストとは連動していない。ファイルフォーマットはflac、ogg、wavに標準で対応しているようだ。

MediaMonkey


MediaMonkey

これはXPの時も使ったことがある。割と最近WASAPI対応バージョンがリリースされたらしい。これもWASAPI対応にするには、標準で入っている出力プラグインからWASAPIプラグインを選ぶだけだ。
インターフェイスはwinampに似ていて、winampから切り替えるのにも抵抗はない。winamp用のプラグインも流用できるらしい。多機能でたいていのことはできる。
XPの時はちょっとしたことでフリーズしていたが、7でもあまり安定しているとはいえない。次の曲へのスキップを何度か繰り返すとフリーズするが、それさえしなければXPの時よりは安定しているような気がする。十分実用できる。

Winamp


WinampもWASAPIプラグインが利用できるようだ。out_maikoというプラグインがよく使われているようで、ダウンロードしてみたが、AVGでウイルスと判定される。間違いの可能性もあるが気持ち悪いのでout_WASAPIというプラグインにする。
しかし、出力プラグインでout_WASAPIを選んでも設定画面が出せないので細かい設定ができない。それなりの音。

ReClock+KMPlayer


ReClock KMPlayer
WASAPIよりも高音質が期待できるといわれているReClockとKMPlayerの組み合わせも試してみた。
ReClockというソフトはもともと動画をスムーズに再生するためにビデオカードのクロックに基づいてフレームレートを微調整するソフトらしいが、このフレームレートを微調整することが高音質再生にも利用できるということで注目されているようだ。
今のところ効果があるのはKMPlayerという動画再生プレイヤー。ReClockが動画関連のソフトと言うことでプレイヤーも動画プレイヤーということになるのだろうか。詳しいことはわからないがDirectShowに関係があるようだ。
ReClockをインストールしたら、設定画面の「Audio Setting」タブの「Audio Interfaces to use for」のPCMとbitstreamで「WASAPI Exclusive」を選ぶ。
KMPlayerを起動すると、ReClockを使うかどうか聞かれるので「いつも使う」を選ぶ。
環境設定ウインドウのオーディオ処理タブでオーディオレンダラとして「ReClock Audio Renderer」を選ぶ。
再生はOpenボタンで再生ファイルを開くかドラッグ&ドロップする。プレイリストファイルを開くこともできるようだ。

ReClockをインストールすると、他のアプリを起動してもReClockを使うかどうか聞かれる場合がある。そうしたアプリでReClockの効果があるかどうかわからない。
WMPを起動した際も現れるが、使う設定にしてしまうと、WMPでm2tsファイルが再生できなくなった。使用しない設定にしておく方が無難だろう。
KMPlayerも動画プレイヤーなのでもともとm2tsファイルを再生できるが、ReClockを使う設定にすると再生できなくなる。このあたりはウチの環境だけかもしれないが、m2tsファイルを再生するソフトは他にもいろいろあるので、問題ない。

それと最初ReClockの最新版ver.1.8.7.7をインストールしたが、KMPlayerで1曲再生するごとに「オーディオデバイスが別のアプリで使用されている」という警告ウインドウが現れる。
曲は再生されるが、1曲再生するごとにウインドウが増えていくのがうざい。これはReClockをver.1.8.7.1にダウンすることで回避できるようだ。


いろいろ試してみたが、どれをメインにするかは悩ましいところだ。音質的にはReClock+KMPlayerが一番だと思うが、元々動画プレイヤーなので音楽を再生する場合の使い勝手はイマイチ。
他のは音質の差はわからない程度なので、使い勝手で選んでいいだろう。
プレイヤーの違いより、どのプレイヤーでもリプレイゲインで音量調整すると、かなり音質が劣化するような気がする。音量関係でいうと、XPでASIOプラグインを使うと、PC側での音量調整が全く効かなくなるので、音量調整はオーディオアンプ側で行う必要があった。WASAPIの場合はアプリで音量調整ができるので、便利と言えば便利だ。

とりあえずMediaMonkeyをメインを使って、気分で使い分けても良いかもしれない。MediaMonkeyで編集したプレイリストはuLilithやKMPlayerでもすぐ使えるし。
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