PCオーディオ 2018年05月05日 02:12   編集

MinimServerのライブラリにDSDの曲が反映されないのがなんとかならないか調べてみた。
MinimServerの英文の解説サイト
サイトの説明によると、MinimServerは一応dsfファイルのタグは読み込むようになっているようだ。dffファイルはタグなし、dsfファイルはID3v2.2~2.4のタグを読み込むようだ。しかしMinimServerでは曲のタグ付けは行わない。あらかじめオーディオ管理再生ソフトやタグエディターソフトでタグをつけておく必要がある。ウチの場合は主にFoobar2000で行っている。Foobar2000が自動的につけるタグもあれば、自動でつかなかったり、変なタグがついた場合に手動で修正したりしている。ところがDSDファイルの場合は自動でつかないし、手動で編集しようとしても編集できないファイルがある。編集できるファイルもあるようだが、フリーウェアのTEAC Hi-Res Editorで出力したdsfファイルはFoobar2000でタグ編集できないようだ。Foobar2000でタグがつけられないとMinimServerでも当然ついていない。mp3Tagなどのタグ管理ソフトを使うとdsfファイルもタグ付けが可能で、これでタグをつけるとMinimServerのライブラリにも反映される。

タグなしの方が音がいい?

どうやればタグをつけられるかということで調べていたのだが、一方でタグを削除した方が音質が良くなるという情報もあるので、悩ましい。どれくらいの音質の差があるのかよくわからないが、それほどの差がないのなら音質よりも利便性を取るという選択肢もあるが、タグがないと本当に曲の管理ができないのかということもついでに調べてみた。
タグがないと、タグに基づくアーティストやアルバム、コンポーザーによる分類はできなくなるが、ディレクトリに基づいて曲を探すという方法もある。必ずしもタグがなければ曲の管理が全くできないということにはならない。アルバムジャケットにしてもジャケット写真をメタデータとして埋め込まずに曲ファイルと同じディレクトリに画像ファイルを保存すればジャケット写真として表示することは可能だ。

MinimServerの仕様では、以下の順序で曲のジャケット画像を検出しているらしい。
  1. オーディオファイルに埋め込まれたjpg、png、gif、bmp形式のアートワーク
  2. オーディオファイルと同じディレクトリにあるオーディオファイルと拡張子以外が同名のjpg、png
    (これは日本語の曲名の場合でもOKのようだ。)
  3. オーディオファイルにアルバムタグが設定されている場合、オーディオファイルと同じディレクトリ内にあるアルバム名と拡張子以外が同名のjpgまたはpng(タグなしの場合は関係ないか?)
  4. オーディオファイルにグループタグが設定されている場合、オーディオファイルと同じディレクトリ内にあるグループ名と拡張子以外が同名のjpgまたはpng(タグなしの場合は関係ないか?)
  5. オーディオファイルと同じディレクトリにあるfolder.jpg
  6. オーディオファイルと同じディレクトリにあるfolder.png
  7. オーディオファイルと同じディレクトリにあるcover.jpg
  8. オーディオファイルと同じディレクトリにあるcover.png
タグと同じようにオーディオファイルに埋め込まれたアートワークを最優先で読み込むようだが、それがない場合も同じディレクトリに適切な名前をつけたjpgやpngを置いておけばアルバムジャケットとして表示できるということだ。これができればジャケット表示については問題ないだろう。
アーティスト名、アルバム名についてはディレクトリ構成で
「アーティスト名」ディレクトリ-「アルバム名」ディレクトリ-「曲名」ファイル
というディレクトリ構成にしておけば、[folder view]でとりあえず管理、絞り込みは可能だ。ディレクトリ構成だけでは分類しきれない「作曲家」や「ジャンル」、「日付」などの項目でも分類することはさすがに無理だが、このような分類が必要となるクラシックの曲はあまりないので、なんとかなるのではないか。
ディレクトリだけで曲の分類を行う場合は、ファイル名やディレクトリ名が曲名やアルバム名、アーティスト名になっている必要がある。CDからのリッピングではこのようなディレクトリ構成にすることは簡単だが、配信サイトなどで購入した曲の場合、関係ないファイル名になってしまう場合もある。そういう場合は手動で変更するか、タグ情報に基づいてファイルフォーマット変更することによってファイル名を曲名に変更することも可能だ。

そして[folder view]で曲の検索を行う場合は、DSDファイルにタグがついていなくても関係ないということになる。

ところでタグ無しの方が音がいいと言う理由はなんだろう?
タグがある場合とない場合で処理が違うのはメディアファイル読み込み時だと思う。メディアサーバーがMinimServerの場合、MinimServerの起動時またはリスキャンを指定したときにすべてのメディアファイルのタグデータが読み込まれてそれに基づいてライブラリが更新される。このときはほとんど音質に影響することはないと思うが、問題は再生が指定されたメディアファイルを再生のために読み込む時で、この際純粋な音声データだけを読み込む場合に比べて余分なタグデータが含まれたメディアファイルを読み込む場合、オーディオ再生に不要なメタデータだけを取り除くという余計な作業が発生し、これがCPUに余計な負担を与えることになる。JPLAYStreamerに送られ再生される音声データが全く同じだったとしても、CPUへの余分な負荷が微妙に音質に影響してしまうということか?
そういえばWAVと可逆圧縮のFLACも再生時の音声データは同じになるはずなのに、WAVの方が音がいいらしい。この場合もWAVの場合は読み込んだデータをそのまま送るだけでいいのに、FLACの場合は圧縮データを元のPCMに復元するという余計な作業が追加されてCPUの負荷が増え、それが音質に影響するということかもしれない。
WAVとFLACが音が違うなら、タグありとタグ無しが音が違うのも可能性としてはありそうな気がする。しかしCPUへの負担ということで考えるとFLAC→WAVのデコードより、タグ削除の方が少ないような気がする。
ところでJPLAYminiの場合は再生前に1曲分メモリに読み込むらしいが、その場合上記の差はないのだろうか。

タグを使わないとライブラリの管理ができないというほどのこともないが、あった方が便利なのは間違いない。タグを使わない方が音質面では有利だが、その差はタグの利便性を犠牲にするほどではないということになりそうだ(あくまでもウチの場合)。
現段階ではタグは削除しないことにする。

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