Daphile ネットワークオーディオ 2020年05月18日 11:36   編集

オーディオ再生環境としてDaphileを導入した。
Linuxベースのオーディオサーバー、プレイヤーソフトということになるらしい。

使っていない小型PCにDaphileをインストールしてみる。手順については「PCで音楽」のサイトで詳しく解説があるので参考にさせてもらった。
DaphileのサイトからインストーラーのisoファイルをUSBメモリに書き込んで起動可能なUSBメモリにする。マニュアルではWindowsではUSBWriterを使用する方法が紹介されていたが、すでにインストール済みのRufusでも問題なく作成できた。
isoファイルは推奨の64-bit x86版と32-bit x86版、それと64-bit x86 with realtime kernel版がある。ウチの場合はrealtime kernel版で問題なく使えた。インストールは簡単で、所要時間も数分で済む。 完了すると画面にDaphileのロゴとインストールしたPCのIPアドレスが表示される。インストールする時にはもちろんPCにモニター、マウス、キーボードをつないで行うが、使うのはこのときだけで、先の画面が表示されたらモニターは外してしまって構わない。このあとインストール先のPC(DaphileターゲットPCと呼ぶらしい)を直接操作することはない。マウス、キーボード、ディスプレイもつなぐ必要はなく、ヘッドレスで使うことになる。
まだ設定は残っているが、それはネットワーク上の別のPC(便宜上勝手にコントロールPCと呼ばせてもらう)で行う。ターゲットPCへのアクセスはWebブラウザで行う。特にブラウザの指定はないようだ。アドレス入力欄にターゲットPCのIPアドレスを打ち込んでReturnキーを押すとDaphileの画面が開く。
この状態はインストールメモリから起動している状態なので、このまま設定を行ってもUSBメモリに保存されてしまう。まずSettingsタブのSystem Firmwareでインストール先のドライブを選んでインストールする。インストール用USBメモリを抜いて再起動してから設定を行う。

NASをライブラリに指定

デフォルトの音楽ライブラリはターゲットPC内のディレクトリになるが、ライブラリとしてNASも追加できる。Settings→Storage→Network Drives で指定する。Add Newボタンを押すと、ネットワークのプロトコルがいくつか選べるが通常cifsを選ぶようだ。これはsmbとも互換性があるらしい。
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パスの入力はRemort Target欄へ直接パスを入力する必要があるが、「username@host:port/path」という形式で入力するらしい。usernameはNASにログインするユーザー名だが、ゲストユーザーでアクセスできる場合はusernameは省略できる。その場合は@も省略できる。hostは必須でサーバー名かIPアドレスで指定する。「port」はサーバーが標準ポート139または445のいずれも使用しない場合にのみ必要らしい。省略できる場合は:も省略できるようだ。
NASにパスワードを設定している場合は隣のpasswordフィールドにパスワードを入力する必要がある。

ウチの場合はQNAPのNASでmusicフォルダを使うことにしたので、
192.168.0.8/music
というシンプルなパスでOKだった。ただし管理者のパスワードを入れておかないとアクセスできなかった。

DACもドライバのインストール無しでそのまま使えるというのは不思議だ。Linuxでは普通そうなのか。DACの設定もコントロールPC側でできるが、デフォルトのままでDSDも問題なく再生できた。
オンボードのオーディオ機能を無効にした方が高音質になるということで、とりあえずDaphile設定画面のオーディオデバイスの項目で無効にしたが、やはりBIOSの方で無効にした方がいいのだろう。Daphileをインストールすると、電源ボタンを押してあっという間にDaphileが起動してしまうので、電源ボタンを押すと同時くらいにBIOS起動キーを押しておく必要があった。

Spotifyも使える。プラグインを有効にするとMy APPに現れる。
でもよく見るとSpotifyではなく、Spottyという名前になっている。画面もSpotifyとは少し違うが、Spotifyで作ったプレイリストはそのまま使えるようだ。
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Spotify的な使い方もできるが、手持ちのライブラリと同様にSpottyの曲をプレイリストに入れて再生することもできる。たとえばライブラリが手薄なアーチストの曲を再生中に他の曲も聴いてみたいという場合は曲名をクリックすると、曲の情報と一緒に「On Spotify:アーチスト名」というメニューが表示されるので、それをクリックするとそのアーチストの曲がズラズラと表示される。「アルバム」をクリックするとアルバムごとに見られるので、そこから再生リストに追加したりお気に入りに登録したりすることができる。これはかなり便利だ。
音質に関してはSpotifyの設定に従うようなので、本体のSpotifyの設定、ストリーミングの音質で最高の音質を選んでおくといいようだ。 再生に関しては、ランダム再生、クロスフェード、リプレイゲインによる音量調整など通常の音楽プレイヤーソフトでできることはほとんどできるようだ。

ラジオのメニューから地元の局が選べなかったが、ラジコプラグインをインストールすると聴けるようになった。ラジコ関係ではタイムフリー再生や聴き逃し再生プラグインも使える。
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高音質で十分な再生機能とわかりやすいインターフェイスがあり、ストリーミングやラジオ再生にも対応して、さらにプラグインによる機能拡張もできるなど、音楽プレイヤーに求める機能はすべて満たしている。これがフリーでいいの?という感じだ。

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