2018年01月14日 19:52   編集
Chromecast(クロームキャスト)は、Googleが開発・販売する小型のデバイス。テレビのHDMI端子を介してWi-Fiで接続することにより、スマートフォン、タブレット、パソコンなどで表示している動画、音楽、写真、ウェブページなどの高品位画像をテレビで観ることができる。また4K出力やHDRに対応した「Chromecast Ultra」やスマートフォンでキャストした曲をスピーカーで再生できる「Chromecast Audio」も販売されている。

Google TVとAndroidをベースにしたOSを搭載する。AndroidとiOSモバイルデバイス上のアプリおよび、Google Chromeの動作するパソコンから拡張機能をインストールしたり試験運用機能からメディアルーター機能を有効にすることで制御できる。セットトップボックスの一つとも言えるが、動作としてはモバイルデバイス及びパソコンからChromecastを接続したテレビに対してデバイスと同じメディアを取得させる「疑似ミラーリング」を行うものであり(Googleはこれを「キャスト」と呼んでいる)、Chromecastをテレビに接続したのみではメディアを視聴することは出来ない。

キャスト元のブラウザ内の動画が再生されたままになるか、タブを閉じた状態でもChromecastで再生されたままになるか、音量の調節が可能であるかどうかは、各ウェブサイトによって挙動が異なる。例えば、Netflixでは動画のキャスト後にブラウザ内の動画プレイヤーには音量や再生時間など各種コントロールキーが表示されるだけで、キャスト元コンピュータのCPU負荷などが少なくなるが、タブを閉じるとChromecast元の動画も停止する。一方、Twitchではキャスト後もキャスト元の動画は再生されたままであり、タブを閉じてもChromecastの方の動画が停止しない。Chromecastを停止するには、拡張機能からキャストの停止を選択する必要がある。開発者が自分のアプリをキャストできるよう、Google Cast SDKのデベロッパプレビューも公開された。

YouTube、hulu、Netflix、Google Play Movie、Google Play Music、Twitchに対応している。なお、有名な動画配信サイトではAmazonビデオやニコニコ動画に対応していない(視聴自体はPCのGoogle Chromeで各サイトにアクセスし、これをキャストさせることにより可能)

日本国内での販売開始に合わせ、dビデオ(NTTドコモ)、ビデオパス(au)、ビデオマーケット、観劇三昧などがChromecast対応を発表している。2016年11月にスポナビライブ(ソフトバンクとYahoo! JAPANの共同運営)が、2017年にはDAZN(パフォーム・グループ)が対応した。
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