Diretta ネットワークオーディオ 2022年07月10日 13:12   編集

Direttaはソフトウェア単体では販売していないと思っていたが、以下のサイトで販売しているらしい。
https://www.diretta.link/shop/

以前はEUとか一部の国だけ対象とか書いてあったような気がするが、今は何も書かれていない。日本からでも購入できそうだ。「Diretta Target USB Bridge for USB boot」というのが目的のソフトウェアのみの販売で価格は300€。円安なので、日本円で4万円以上になるが、当然ハードウェア込みの製品よりは安い。
これを買おうかなと思っていたら、オリオスペックから廉価版のDirettaターゲットPCも出ている。2万円ぐらいのPCとセットで5万1,700円なので、PCも必要な場合はこちらの方が買い得かもしれない。結局この廉価版を購入することにした。
PCはMINIS FORUMのN40というミニPC。USBポートに小さいDiretta起動用USBメモリが刺さっている。

Direttaの導入は簡単だ。Windows PCにDACを接続して再生するシンプルなPCオーディオにDirettaを導入する場合、Windows PCにDiretta用ASIOドライバをインストールしてDirettaターゲットとLANケーブルでつなぎ、DACをDirettaターゲットに接続するだけだ。これだけで劇的に音質がアップする。
うちの場合、PCを操作しながら音楽を聴くことが多いためか、この構成だとブラウザなどでネットワーク操作すると、再生が不安定になることがあった。このためローカルネットワーク内に専用のDirettaホストを追加すると安定して再生できるようになった。Direttaホストは直接操作してもいいが、通常作業用のPCからリモートで操作できるようにした。[1] この場合、Direttaターゲット、Direttaホスト、作業用PC 合計3台のPCを使うことになる。

ウチの場合、Daphileのインターフェイスで再生操作したかったので、さらにDaphileサーバー用PCも追加してDirettaとDaphileを連携させると同じく、以下のように4台構成にした。Direttaホストのプレイヤーはfoobar2000を使用する。これにUPnPプラグインをインストールして、foobar2000のUPnpレンダラーを稼働させる。foobar2000の出力デバイスはDirettaのASIOドライバに指定しているので、Daphileの「Choose Player」でfoobar2000レンダラーを選択するとDirettaから音が出るということだ。
Diretta_UPNP3.png
Direttaホスト用のASIOドライバは最初体験版用のを使おうとしてターゲットが認識されないなと思っていたら、オリオスペック製品用のを使わないとダメなようだ。オリオスペックの購入ページにあるリンクからダウンロードできる。名前もちょっと違う。
体験版のはDirettaASIOdriver_1_104_1.msiだったが、オリオスペック製品用はoliospecASIOdriver_1_104_1.msiとなっている。

従来のネットワークオーディオとは違う、新しい専用の通信プロトコルを使うことによって高音質化をはかるDirettaに、あえてUPnPという古い手法を併用し、しかもPCを4台も使うのは今どきどうなの?と思わないでもないが、DaphileとDirettaを両方生かす方法を他に思いつかなかった。UPnPを使うことでDirettaの高音質を損なうことにはならないと思う。

DirettaホストPCに使用するWindows10のノートは、電源ボタンを押せば自動ログインしてfoobar2000も自動的に起動してUPnPのメディアレンダラーが利用できるように設定したので、DirettaターゲットのPCとホストPCの電源をいれるだけでDirettaが使えるようになる。
プレイヤー選択.png
Direttaホストは電源を押せばOSをシャットダウンするように設定したが、ターゲットを終了するには電源ボタンを長押しするか、電源プラグを抜くと説明されている。やはりその方法しかないのか。ハードディスクにアクセスしているわけではないので、問題ないのかもしれないが、なんか抵抗がある。ちなみにDirettaと同じく、ヘッドレスでUSBメモリから起動するようにしているDaphileとLightMPDはどちらも電源ボタンちょい押しでシャットダウンできる。lightMPDはそういうバージョンで、Daphileの場合はSettings→Power→Power button:→Shutdownで設定できる。

UPnP再生で今のところ未解決なのは、DSDを再生するとFlacになってしまうということ。Daphileの画面ではDSDで再生していることになっているのにDirettaホスト上のfoobar2000ではFlacになってしまう。同じ曲をfoobar2000で直接再生するとDSDになるので、DSDを聴きたいときはfoobar2000で直接操作するしかない。
※DSDネイティブ再生できないのは、Daphileの設定でボリュームコントロールを有効にしていたためらしい。ボリュームコントロールを無効にしてDoPを有効にすればネイティブ再生できそうだが、プリアンプがない現状ではDaphileのボリュームコントロールは手放せない。

DirettaターゲットのMINIS FORUM N40はDaphileサーバーに使用しているThinkCentre M72e tinyよりさらに2回りほど小さくて軽い。Windows10 Proがプリインストールされているので、Windows10のPCとしても使えるらしい。試しにDiretta起動メモリを抜いてWindows10を起動してみたら、えらくサクッと起動した。Direttaホストとして使用しているHPのi5ノートより断然速い印象だ。オンボードのeMMCにOSが入っているからだろうか。しかし、Windows10として使う予定はないので、BIOSでeMMCサポートは無効にしておく。SATAも無効にしておこうかと思ったが、それは見当たらなかった。eMMCを切ると当然Windowsは起動しなくなる。起動メディアが見つからないというエラーが出るかと思ったら、いきなりBIOS画面になる。最近のBIOSは親切だ。この状態でもDirettaメモリを差すと問題なくDirettaターゲットが起動する。Direttaホストからもちゃんと認識される。
以前USBメモリ起動のDaphileターゲットPCでSATAを無効にしたことで、音質アップしたことがあったので、使用しないeMMCを無効にするのも同様の効果があるのではと思ったのだが、もともと高音質のせいか違いはわからなかった。

MINIS FORUM N40はファンレスのPCということもあって非常に静かだ。
DaphileサーバーのThinkCentre M72e tiny、DirettaホストのノートPCも静かで、一番うるさいのはデスクトップの汎用PCだ。これまでうるさい汎用PCを起動しないとオーディオネットワークにアクセスできなかったが、起動しなくてもオーディオが使えるようにネットワーク構成を変えてみた。元々オーディオ関係は、ルーターでホームネットワークとは分割されたオーディオ専用ネットワークで運用していたのだが、ルーターでの分割を解除してホームネットワークに戻すことにした。
オーディオネットワーク解除.png
本来ならオーディオ用ネットワークを分割していた方が音質的には有利だと思うのだが、ホームネットワーク一体にすることによって、うるさい汎用PCを起動しなくても、スマホなどでオーディオのコントロールができるのがメリット。IPV6を利用するDirettaプロトコルはルーターによるサブネット分割しなくても他のネットワークから干渉を受けにくいのではないかという勝手な期待もあるのだが、本当のところどうなんだろう。私の耳では違いはわからない。

稼働中のDirettaターゲットは、起動用のUSBメモリが結構熱くなるのが気になる。それで寿命が縮むということはなさそうだが、起動したら抜いてしまうことにする。いったん起動したらシステムイメージがすべてPCのメモリに読み込まれているのか、抜いてもDirettaの動作に支障はないようだ。抜いた後はホコリ除けも兼ねて吉田苑で買ったUSBターミネータを挿しておく。メモリを抜いてしまうと、eMMC無効にしていることも影響しているのか、PCの発熱がかなり抑えられるようになった。起動メモリを抜いて1か月以上連続運転しても特に問題は出ていない。
6.jpg
ただたまにターゲットのアップデートがあるので、さすがにアップデートするときは起動用メモリを挿しておかないとエラーになる。
update.gif


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[1]DirettaホストのPCがWindows10 HomeでOSのリモートデスクトップが使えないので、Chromeリモートデスクトップを使った。
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