LPデジタル化計画 2013年02月13日 22:59   編集
DDCを導入することにした。
部屋の配置の都合上、PCとアンプが離れているので、USBケーブルをかなり長く伸ばしてDr.DAC2につないでいるが、あまり長いと音質的にはやはり良くないらしい。
やむを得ず伸ばす場合はUSBケーブルではなくて、デジタル同軸ケーブルを伸ばした方が音の劣化が少なくてすむという情報もあるので、
DDCを入れてパソコンに近い場所でデジタル同軸に変換した方が音質的に有利だと考えたのが理由のひとつ。
それと、PCとDACを直接つなぐより、間にDDCを入れた方が音がよくなるという情報もある。

hiFaceはステレオ出力のみ

ということで、M2TECHhiFaceTWOを買ってみた。
DACへUSBケーブルで接続している部分をデジタル同軸ケーブルに置き換えるだけと単純に考えていたが、そう簡単にはいかなかった。誤算はhiFaceTWOでは2チャンネルのピュアオーディオのみの出力でサラウンド音声には対応していないということだった。ついでにいうならDr.DAC2のデジタル入力もステレオPCMのみということなので、DDC使うならDr.DACではサラウンドは使えないということだ。
音楽聴くだけならこれでもいいのだが、最近はWOWOWで録画した映画などもパソコンで再生しているので、サラウンド出力ができないのも困る。

それならUSBケーブルも残してサラウンドはUSB、オーディオはhiface経由のSPDIFを切り替えて使おうかと思ったが、この切替がうまくいかない。サウンドプロパティの再生タブで規定のデバイスを切り替えるとUSB→Dr.DAC2か、hiFaceか選べるのだが、いったんhiFaceに切り替えると、OSでUSBに切り替えただけではうまく認識されない。
USBコネクタを抜き差ししたりしないと音が出るようにならない。逆にUSBからhiFaceに切り替える時も同様だ。
切り替えるたびにこれをやらなければならないというのも面倒だし、あまりやっているとコネクタがすり減りそうな気もする。結局元通りUSB接続だけに戻してしまった。

オーディオ専用PC導入

しかしせっかく買ったhiFace2を引き出しにしまったままというのも、もったいないので、何とか使えないか考えてみた。結局、オーディオ再生専用PCを別に用意することにした。hiFace2はオーディオ専用PCにつなぎ、オーディオ再生時にはDr.DAC2のデジタル入力セレクタをSPDIFに切り替え、サラウンド再生する場合はUSBに切り替える。
現状パソコンとオーディオ機器は離れていて、DACとの接続に5メートルぐらいUSBケーブルを伸ばしている。オーディオ機器と同じ場所にオーディオ専用PCをおいておけばケーブルも短くできて、音質面でもメリットがある。

余っているLGA755のCPUを使ってコンパクトなMicroATXケースに自作しようかとも考えたが、MicroATXケースやMicroATXマザーボード、CPUクーラーなどを買うと最低でも2万ぐらいかかりそうだ。

オーディオPCに高性能なパソコンは必要ないので、家で余っている古いノートPC(Windows98)で試してみたが、さすがに古すぎて、hiFaceのドライバがインストールできなかった。XP以降でないとだめなようだ。
ノートPCも安くなったとはいえ、新品を買うと最低でも2~3万円はする。
ネットでVAIOのPCG-GRT55E/Bというのの中古を7000円ぐらいで購入。OSはXPだった。
思ったよりもきれいでまともに動く。一応再インストール用のディスクもついていた。
オーディオラックの上に置いてあるブルーレイレコーダーの上に置くことにする。ここだとDr.DACとの距離は30cm。ケーブルは最短で済む。
無事にhiFaceのドライバもインストールできて、とりあえず再生ソフトとしてMediaMonkeyを入れてみる。
ハードディスクの容量が60GBしかないので、ライブラリはノートPC内ではなく、無線LAN親機に接続したNAS上にバックアップした音楽用フォルダにする。
このノートはインターネットに接続する必要はないが、NASにつなぐために無線LAN子機を取り付ける。

MediaMonkey + asioプラグイン

この状態で再生してみるとあまり音はよくない。やはりカーネル回避が必要だ。XPなので、WASAPIは使えない。メインマシンでXPを使っていたときと同じようにMediaMonkey用の出力プラグインout_asioを使う。
hiFace2はASIOに対応しているので、対応していないサウンドカードでもASIO対応にできるというASIO4ALLは使う必要はない。
asioプラグインを使うとやはりクリアになる。メインマシンでUSBから出力の場合との違いはまだよくわからない。
同軸ケーブルはメインマシン用に買った3メートルのものをそのまま使っているが、ノートはオーディオラックに置いたので、50cmもあれば十分だ。そのうち短いものを入手したい。hiFaceもUSB延長ケーブルを使わず、PCのUSBコネクタに直接差せるようになった。
もう一つノートPCのメリットは音が静かということで、これはオーディオではかなり重要な点だ。

音飛びが結構発生するようになったので、asioプラグインの設定をいろいろ調整したりしたが、あまり変わらない。
ワイヤレスでのNASへの接続が不安定なのも気になったので、2倍速対応の無線LAN子機に変えてみたら、あっさり音飛びも収まった。ファイルの読み込みが再生スピードに追いついていなかったということか。

いずれにしても無線親機からかなり離れているので電波状態は不安定だ。
MediaMonkeyを起動してもライブラリを見つけられないということがたびたびある。ノート本体にライブラリをコピーしてしまえばいいのだろうが、ノートのハードディスクにそれだけの余裕はない。
インターネットにもつながらなくなることも多いので、中継器を導入して電波状態を改善することにする。

とりあえずうまくいったようだが、ひとつ気になることがある。
音楽再生と映画のサラウンド再生の切替は、ケーブルの抜き差しなしにDr.DAC2のデジタル入力セレクタをSPDIF(HiFaceで再生)とUSB(メインPCからUSB経由でDr.DAC再生)に切り替えで可能になったはずなのだが、
SPDIFに切り替えても、メインPCからの音も出てしまうのだ。SPDIFの音ももちろん出ているので、ミックスされた状態になる。
メインPCとはUSBケーブルしかつながっていないので、本来ならSPDIFに切り替えたら出ないはずだが、そういえば以前からUSBの音はこのセレクタと関係なしに出ていたような気がする。
USBに切り替えたときはメインPCからの再生のみになる。

オーディオトラックに問い合わせてみても、そんな仕様にはなっていないという。
おかしいなと思っていたが、以前書いたこんな記述を見つけた。
LPデジタル化計画/17 オーディオプロセッサ交換#p4
なお、Dr.DACでは光での出力は常にUSBからの音になる仕様らしく、CDプレイヤーからDr.DAC経由での光出力は再生できないことになる。
S/PDIFとUSBのセレクタもついているのだからRCA出力と同じように切り替えられるようになっていてもいいと思うのだが・・・
光出力端子はDr.DAC2にはついておらず、Dr.DAC2 DXで追加されたらしい。あとで付け足したカタチなので、なにかと制限があるのかもしれない。
ついでにいうと、光出力はUSBバスパワーで給電されているので、電源スイッチを切っても出力されている。
スイッチを切ってインジケーターが全て消えた状態でも音が出ている。ちょっと不思議な気もするが、これで正常動作らしい。
光出力は、セレクタに関係なく常にUSBの音が出る仕様ということだ。
ウチの接続では、光出力はAVアンプにつなぎ、RCA出力はパワーアンプのダイレクト出力につないだりしているので、SPDIF/USBセレクタの位置に関わりなく、常にUSBの音がAVアンプから出ることになる。
そういえばサラウンドスピーカーから出ていたような気がする。

とにかく、これでメインPCからのUSB出力、サブのノートPCからのHiFace出力がDr.DAC2の切替で選べるようになった。オーディオを聴く場合は、パワーアンプのダイレクト入力に切り替え、Dr.DAC2のデジタル入力セレクタをSPDIFにするか、USBにするかで切り替える。
サラウンド再生の場合はパワーアンプの入力をAVアンプに切り替えればいい。USBからの出力は常にAVアンプに出しているので、Dr.DAC2の出力を切り替える必要はない。ついでにいうとDr.DAC2の電源も入れる必要はない。

再生ソース     Dr.DACデジタル入力     AVアンプ     パワーアンプ
ノートPCでオーディオ     SPDIF     OFF(ONでも関係ない)     ダイレクトIN
メインPCでオーディオ     USB     OFF(ONにすると余計なサラウンドがつく)     ダイレクトIN
メインPCでサラウンド     どちらでもいい     ONにする     AVアンプIN

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